木造四天王立像(寛永寺)
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更新日:2024年2月19日
寛永寺
平成18年登載
本四天王像は、各像の面部内面に残された墨書銘から、元和6年(1620)に京都六条の仏師、刑部清雲によって制作されたものと知ることができます。仏師清雲については、墨書銘から京都六条に住した仏師である事が確認できるのみで、現在のところ他に資料や作例がみられず、不明です。本像の伝来も不明ですが、現在は、根本中堂の須弥壇上の四隅に安置されています。
本像はヒノキ材の寄木造で、玉眼をはめこんでいます。持国天・増長天・広目天は、髻を結い宝冠を着け、多聞天は兜を着けています。忿怒相で、各像とも一邪鬼を足下に踏んでいます。
各像とも彩色がよく残っており、持国天・増長天・広目天・多聞天の身色は、それぞれ緑・赤・肉色・青です。
本四天王像の形と身色は、鎌倉時代以降に南都を中心に流布したいわゆる大仏殿様で、寛文4年(1664)銘の木造四天王立像(平成15年度登載)と同様の姿で、細部に多少の変化はあるものの、よく似ています。
本四天王立像は、近世初期の優れた作品で、同時代の様相を知る上で重要な遺品です。
広目天
増長天
多聞天
持国天
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