浅草神社の仮面 附、鬼毛
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更新日:2024年2月19日
浅草神社
平成26年登載
浅草神社には七面の古面(三人太夫〔浜成〕、三人太夫〔竹成〕、三人太夫〔真中知〕、翁太夫、佃女、太夫、鬼)が現存しています(各面の名称は浅草神社での呼称)。また多くが江戸時代前期の作例と考えられ、浅草を代表する古面として知られています。
これらの仮面は江戸時代に、三社権現社(浅草神社)で執行された、流鏑馬(正月5日)や三社祭礼(3月17・18日、6月15日)での奉納神楽等に使用されたものです。
『浅草寺志』によると、本仮面のうち鬼面を除く六面と、現在失われている「猿田彦面」を合わせた七面は、浅草寺境内の宝庫に三社権現の神輿、幟などとともに「宝物」として収蔵されていました。しかし、明治時代の神仏分離に伴って浅草寺の宝庫から出され、明治3年(1867)に浅草神社に奉納されました。
一方、鬼面は流鏑馬に用いられた面で、享保7年(1722)に制作され、三社権現社に奉納されたものです。なお鬼面に付属する鬼毛は明治2年の制作です。
現在行われている流鏑馬は、走る馬上から射手が小さな的を射抜くものですが、かつては神楽三番(幣の舞〔四方固め〕、鈿女命の舞、猿田彦の舞)の奉納の後に、鬼面と装束を着した一人が「鬼」と書いた的を持って馬前を走り、射手は馬上より天地四方に矢を放つというものでした。
本仮面は区内でも最古の作例に属し、江戸時代の芸能史、工芸史上重要な遺品です。さらに、かつて行われていた祭礼行事のいったんを物語る資料としても貴重です。
浅草神社の仮面
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