木造日蓮上人坐像(本寿寺)
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更新日:2024年2月19日
本寿寺
平成15年登載
本寿寺は京都本圀寺末に属し、栄源山と号する日蓮宗の寺院で、慶長19年(1614)に神田寺町(現在の千代田区)に創建され、慶安3年(1650)に現在地に移転しました。
日蓮宗寺院では、日蓮上人像は宗祖の像として大切にされています。本像も本寿寺の本尊として、本堂の須弥壇上に安置されています。
本像は、僧綱襟という後ろの襟が高い法衣を着して七条袈裟をかけ、左手に経巻、右手に笏を持って坐しており、定型化された日蓮上人像を表しています。ヒノキ材の寄木造で、表面には胡粉地の上に彩色が施され、玉眼が嵌め込まれています。なお、持ち物や彩色は後の時代に補われたものです。穏やかな表情、柔らかな衣文の線などに質の高い彫技が見られ、作風から室町時代後期の作品と思われます。
本像は本格的な制作技術を用いた中世末の作品です。区内に現存する中世の祖師像は少なく、同時代の様相を知る上で貴重な作品です。
木造日蓮上人坐像
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