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北稲荷町遺跡旧広徳寺桂香院跡出土資料 一括

ページID:235232839

更新日:2024年2月19日

台東区教育委員会
令和5年登載

 本資料は集合住宅建設工事に伴い、令和元年(2019)の調査で出土したものです。
 広徳寺は塔頭たっちゅうを多く擁し、加賀前田家を筆頭に蜂須賀、毛利、小笠原など18の大名が檀家に名を連ねる大寺院です。
 塔頭の一つである旧桂香院は、加賀前田家に関わる寺院であり、出土品のうち、陶磁器では17世紀後葉の製作と推定される肥前系銅緑釉中鉢、顕著な調整痕を有する肥前系白磁碗、瀬戸・美濃系の獣脚付水盤、天目茶碗などが出土し、木製品では大型柄杓や下駄、漆椀などが出土しています。家紋瓦も出土しています。
 特筆すべき遺物は、柄部分95センチメートル、容量が一升ある大型柄杓です。完形品で、曲げ物部、柄部共にヒノキ材で作成されています。他に類例が見当たらないため、今のところ何に使われていたかは判然としません。
 その他、桂香院が廃され、広徳寺となった後の遺物も出土しています。
 本資料は他に類例のない大型柄杓など優品が見られ貴重であり、台東区の寺院の歴史を考える上でも重要です。


大型柄杓

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

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