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茅町二丁目遺跡出土近世・近代資料 一括

ページID:456812753

更新日:2024年2月20日

台東区教育委員会
平成28年登載

 本資料は、平成15年に台東区文化財調査会が実施した、発掘調査で出土したものです。出土地点は、本郷台から不忍池に向かう谷に立地しています。近世から近代には、調査地中央に東西の石組の区画溝、さらに南側中央に南北の石組等の区画がありました。北側からは地下式坑・井戸跡、南側東地では主に墓壙、同西地では土坑などが検出されています。
 江戸時代には、本調査地の北側は富山藩前田家上屋敷地、南側は寺院地で、寺院側の東地は浄土宗称仰しょうぎょう院、西地は浄土宗講安寺と想定されます。
 出土品は、主に屋敷地からオランダ系・中国系・九谷系・関西系・関東系の製品を含む陶磁器や、型押皿・今戸土器・入谷土器などを含む土製品、砥石などの石製品、金属製品などが出土しました。
 また、埋葬関係としては甕棺などの棺材、漆器合子・櫛・木刀・数珠・人形などの木製品、キセルなどの金属製品があります。オランダ製品は、見込に鯨絵が表現された高台付色絵鉢で、極めて珍しいものです。鯨絵の製品はオランダでも珍しく、日本では類例がありません。作成は16~17世紀頃と考えられ、作りも良質で貴重です。
 本資料は、大名屋敷地出土資料として、区内の生産品である今戸土器や入谷土器を含み、国内各地や外国産の多種多様な陶磁器類が見られることや、寺院地出土の石製容器・印章などがある点が大変興味深いものです。

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

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