上野忍岡遺跡群上野桜木一丁目15番地点出土古代資料 一括
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更新日:2024年2月19日
台東区教育委員会
平成30年登載
本資料は、平成15年に台東区文化財調査会が実施した発掘調査の出土品です。
本調査地は、上野台の東縁に面して立地し、東京低地を望んでいます。
本発掘では、古墳時代の住居跡等や平安時代・縄文時代が良好に調査されています。そのほかに近世も発見されており、近世期では構・建物基礎等が検出されています。
本調査地は、近世期には、寛永寺境内地であり、子院の津梁院等に該当します。
出土品では古代としては、主に住居跡から出土した石製臼玉14点のほか土師器碗・高坏・壺。甕・はそうや土錘、土坑から出土した土師器高坏であり、その他に埴輪、奈良平安時代須恵器、縄文土器や石器などであります。その他近世では陶磁器・瓦など多様な出土品も見られます。
住居跡及び遺構出土の土師器は、古墳時代中期(和泉式土器、5世紀頃)に該当します。他には前期土師器も見られます。近接している桜木二丁目四番地点の調査にても古代住居跡が発見されていますが、古墳時代前期・後期や平安時代の時期のものであり、さらに周囲の遺跡から出土している古墳時代の住居跡は前期あるいは後期に限られており、区内の遺跡としても、古墳時代中期の遺構は茅町遺跡旧岩崎住宅消防地点にて発見された土坑ぐらいであり、古墳時代中期の住居跡等の遺構は区内では希少であり、更に区内の古代遺跡にても玉類が出土することは少なく、多種類の中期の土器が一括して発見されているうえに、玉類が多数出土していることは貴重です。
臼玉
出土土器
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