このページの先頭です
このページの本文へ移動

浅草永住町遺跡東上野三丁目2番地点出土埋葬関係資料 一括

ページID:527852479

更新日:2024年2月19日

台東区教育委員会
令和3年登載

 本資料は集合住宅建設工事に伴い、平成27から28年に台東区教育委員会の調査で出土したものです。
 甕棺・方形木棺・円形木棺(早桶はやおけ)・火葬用蔵骨器等の埋葬容器、化粧道具・ミニチュア製品・数珠・銭貨等の副葬品、さらに供養などのこけらきょう卒塔婆そとうば等が出土しており、化粧道具一式等、保存良好な資料が多いです。年代は17世紀後葉から19世紀中葉と想定されます。
 当地には慶安元年(1648)以降昭和26年まで日蓮宗(江戸時代では法華宗)「善立寺」が存在し、調査地はその墓所地と想定されます。当地周辺は江戸時代には「新寺町」とも称され、寺院が集中していた土地柄で、明治2年(1869)に「浅草永住町」が起立します。
 化粧道具一式はびんだらいのほか、髪油壷・紅猪口・剃刀等が曲げ物容器に収められたもので稀な出土例であり、また蒔絵まきえ鬢盥は優品です。他に出土しているおしゃぶり、鳶口型模造品・文机型模造品等も稀有な例であり、羽釜型容器等も珍しいものです。さらに「杮経」は池之端七軒町南遺跡出土品(台東区指定文化財)に続き、区内2例目であり、楷書風と草書風で「[ ]南無妙法連華経」と墨書されています。また木棺内の腰板・円形木棺蓋・卒塔婆等に墨書がみられます。ほかに墓標型で、類例のない表記がある石塔類が見られます。
 本資料は優品が多く見られ貴重であり、さらに区内に限らず江戸時代において希少な「杮経」も出土しており、台東区の埋葬の歴史を考える上でも重要です。


化粧道具(左から合子蓋、髪油壺、紅猪口)

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

本文ここまで

サブナビゲーションここから

厳選メニュー

  • 子育て・若者支援
  • 高齢・障害福祉
  • 健康づくり
  • 観光
サブナビゲーションここまで