浅草寺遺跡出土中世瓦
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更新日:2024年2月19日
台東区教育委員会
令和4年指定
資料は日本堤消防署二天門出張所地点(以下、消防署地点)のほか影向堂地点から多量出土している瓦で、軒平瓦・平瓦・軒丸瓦・丸瓦・鬼瓦・雁振瓦等の多様な役瓦であり、文字瓦も見られます。平瓦等には布目・縄目を顕著に残しています。軒平瓦の文様は消防署地点では唐草文・波状文、影向堂地点では連珠文で、軒丸瓦の文様は巴文です。軒瓦・役瓦については良好な資料は多くはありませんが、影向堂地点を中心に、平瓦についてはほぼ良好な資料が多いです。年代は消防署地点では主に14世紀から15世紀、影向堂地点は主に13世紀頃です。
本資料は浅草寺の本堂・塔等中心的な建物に係る資料とも推測され、浅草寺が本格的な伽藍を有する、武蔵国にて有力な寺院であった証ともなります。
本資料は、東国(東日本)では出土例が少ない中世瓦が、まとまって出土していることから貴重であり、浅草寺が中世期に有力な寺院であった傍証ともなることから、台東区の中世の歴史を考える上でも重要です。
消防署地点資料は平成21年登載の「日本堤消防署二天門出張所地点出土浅草寺中世関係資料」の一部であり、影向堂地点資料は平成31年登載「浅草寺遺跡影向堂地点出土中世資料」の一部です。
消防署地点出土軒平瓦・軒丸瓦
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