日本図大鏡
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更新日:2024年2月27日
東照宮
平成22年登載
北海道の名付け親である松浦武四郎(1818~1888)は、明治3年(1870)新政府の方針に同調できず、開拓使を辞職しました。その後は全国各地をめぐり歩きながら、奇石や古銭、勾玉など、古物の収集に熱中します。同6年からは、神田五軒町に居住しました(現在の千代田区外神田6丁目)。
武四郎は同8年から15年にかけて、5面の大鏡を、北野天満宮、上野東照宮、大阪天満宮、金峯山寺、太宰府天満宮に奉納しています。いずれも京都の鏡師、金森弥輔が制作しました。それぞれ奉納に際しては、富岡鉄斎(1836~1924)のほか、多数の人間が幹事を務めています。
本大鏡は、明治8年(1875)に制作されました。同年10月21日、盛大な行列が組まれ、東照宮に奉納されました。面径95センチ、縁高3.5センチ。背面の日本図は北海道を含み、銘文の歌は、東照大権現(徳川家康)の威光が日本全土に及ぶことを寿ぐものです。
東照る神の御威稜は北の海
南の小嶋西の国はて
東照宮は明治6年東京府社となり、一般の参詣を許しましたが、当社の維持は容易ではありませんでした。そのため多くの人々から様々な寄付があり、本大鏡もその一つです。
日本図大鏡
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