臼・杵作り
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更新日:2024年5月27日
青木利雄
平成9年指定(同23年保持者死亡により解除)
臼と杵は、農耕に従事する人が多い日本では、古くから重要な生活道具として用いられてきました。カチカチ山のような民話・伝承にもたびたび登場するほど、日本人と臼・杵は密接な関わりがありました。
古来の臼・杵は、くびれ臼と竪杵と呼ばれる形式でした。くびれ臼とは、臼の胴部周りがくびれたもの、竪杵とは、棒状で中央を細く前後を太く作ったものをいいます。しかし、江戸時代中期頃からくびれのない丸胴臼と柄の付いた杵が発生し、次第にこの丸胴臼や柄付き杵が主流となりました。
青木利雄さんの家は、江戸時代末期より栄久町 (現在の寿一丁目)で丸胴臼や柄付き杵の製造・販売を行なってきました。利雄さんは四代目で、父親の勘次郎さんから技術を伝えられ、昭和21年より現住所を作業場としていました。
臼の材料は、150年以上のケヤキです。臼には、精米用と餅搗き用の2種類があり、青木さんは内側の掘りを用途に応じた使い勝手のよいものとする工夫を重ねていました。
杵はカシを用い、青木さんの作業所では古くから丸型の柄を専門に製作していました。
昨今では幼稚園や学校からの注文が多いため、子供にとって使いやすい杵を作ることを心掛けていたそうです。
青木さんは、百数十年にわたって区内で臼・杵を作り続けてきた職人の家系の当主として、活躍されました。
青木さん製作の杵
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