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竹の皮作り

ページID:316245949

更新日:2024年5月27日

金子泰夫
平成4年指定(同11年保持者死亡により解除)

 かつて、竹の皮は食品包装の主流を占めていました。その用途は、米飯類・魚・味噌・煮豆・佃煮・寿司・食肉や飴・羊羹などにも及び、日本人の庶民生活には欠くことのできない必需品だったようです。

 竹の皮の加工は、江戸末期以後、専門の職人が手掛けてきました。材料は、真竹まだけの皮を用います。作業は、丸まったままの真竹の皮に水を掛けて柔らかくし、広げて平たくするものですが、中でも、水を掛ける作業がもっとも難しいそうです。真竹の皮は産地・品質によって、柔・硬の差があり、これを竹の皮の手ざわりなどから判断した上、さらに作業時の天候・湿度も考慮し、それらに応じて水の量を加減する必要があります。水が少なければ竹の皮は柔らかくならず、多過ぎると乾燥しにくく、シミ・カビの発生をまねくこととなるので、水掛けは長年の経験でつちかわれたカンを必要とする作業です。

 金子泰夫さんの家は、曾祖父以来四代、百数十年にわたり、台東区内で竹の皮作りを家業としてきました。泰夫さんは、大正10年の生まれ。16歳頃から、竹の皮作りに従事され、主に浅草一帯の食料品店に卸してきました。金子さんは、竹の皮作りを体現できる全国でも数少ない職人さんの一人であり、台東区民の日常生活にも関わり深い人物でした。

お問い合わせ

生涯学習課文化財担当(生涯学習センター)

電話:03-5246-5828

ファクス:03-5246-5814

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