絹本著色稲荷大明神像 神田宗庭善信筆 附 収納箱
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更新日:2024年3月1日
浅草寺
令和6年登載
白狐に乗る稲荷大明神像(荼枳尼天)を真正面から描いた資料です。紙背款記より、制作年月は元禄11年(1698)12月、作者は神田宗庭善信であり、曽根高長の発願により浅草寺境内にあったいずれかの稲荷社に寄進されたことが判明しています。神田宗庭一門は、江戸時代前期から幕末まで続く絵師の家系で、代々「神田宗庭」を名乗り、寛永寺や浅草寺の仏画御用を務めました。一門の絵画的特徴として、濃彩で緻密な描写と描表装を好む点が挙げられます。善信は三代目にあたり、とりわけ一門のなかで唯一『古画備考』に詳細な記述があるなど注目すべき絵師です。
浅草寺には、善信筆「熊谷稲荷縁起絵巻」(台東区有形文化財)、「如意輪観音像」なども残されおり、地域における絵師及び一門の画業を考察する上で貴重な資料です。
稲荷大明神像
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