銅鐘(宗林寺)
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更新日:2024年2月20日
宗林寺
平成28年登載
宗林寺は妙祐山と号する日蓮宗寺院で、はじめは駿府(静岡県静岡市)の地に、斎藤宗林を開基、玄龍院日辰を開山として創建されたようです。天正年間(1573~1592)に江戸昌平橋外(千代田区)に移り、後に上野東寺町に移転、さらに元禄14年(1701)に当地へ転じたと伝えられます(『御府内寺社備考』)。
本銅鐘は、銘文によると宝暦4年(1754)、当寺十四世日道(?~1766)の代に、宗林寺の鐘として鋳造され、鐘楼堂に懸けられました。
本鐘を鋳造した鋳物師、鈴木播磨大掾藤原定久は、江戸時代中期中葉に活躍した江戸の鋳物師で、神田に居住していました。定久の作例は、銅鐘、銅常香盤、銅灯篭など8例が知られています。作例からわかる活動期間は、宝暦年中(1751~1764)と短期間でした。とくに、銅鐘は本鐘を含めて5口が知られますが、現存が確認できるのは、わずか2口にとどまっています。このことから、鋳物師鈴木播磨大掾藤原定久を知り、作例を研究する上で、本鐘のもつ重要性は高いといえます。さらに、近世の鋳物師の制作活動や、鋳造技術を知る上でも貴重な遺品です。
宗林寺の銅鐘
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