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組み紐

ページID:455387025

更新日:2024年4月3日

川島武一
平成7年指定(同12年保持者死亡により解除)

 組み紐は、古くは法隆寺や正倉院の宝物が有名ですが、平安時代には公家の服飾や仏具、鎌倉・室町時代には武家の服飾、江戸時代には庶民の服飾などに用いられ、各時代に特徴的な、また日常生活に不可欠な多種多様なものが開発されました。江戸時代、組み紐の用途で最も需要が高かったのは刀の下げで、江戸で盛んに製造されました。
 東京の組み紐は、刀装に欠かせないことから、江戸時代以来下級武士の内職として発達を遂げ、明治以後は帯締おびじめに用いることによって高い技術を保ち続け、ほかの生産地を圧倒していました。しかし、関東大震災で、東京の組み紐師の多くは道具を失うなどの事情から転業していきました。現在は職人数が減少し、製作工程も変化しており、伝統的な組み紐の技術は忘れ去られようとしています。
 川島武一さんは、東京都無形文化財保持者である川島徳太郎かわしまとくたろう氏(故人)の長男として、大正9年(1920)、根岸で生まれました。13歳のとき、文京区本郷の糸問屋・越惣えちそうに奉公し、糸に関する知識を身に付けました。戦後は父徳太郎に師事し、組み紐の技術を学びました。武一氏は、父から伝授された高度な江戸以来の組み紐の技術を体得し、今では数少なくなった染めの工程をも行う組み紐師でした。


帯締の一種・賀茂川

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