銅造阿弥陀如来立像及び両脇侍像
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更新日:2024年2月19日
灯明寺
平成21年登載
本像は、信濃善光寺の本尊(秘仏)を模したという一光三尊形式の立像で、室町時代(15世紀頃)の制作と考えられます。
中尊は蓮台に直立し、右手は胸前で五指を開いて立てて掌を見せる施無畏印、左手は垂下して第二、三指を伸ばした刀印を結びます。両脇侍は、化仏(亡失)と水瓶を表した宝冠をそれぞれ戴き、両手は胸前で上下に掌を重ね合わせた梵篋印をみせます。蓮台は、臼形蓮台と呼ばれる特徴的な蓮台で、光背には七化仏を表します。伝来する模像は、いずれもこうした特徴をもつことから、一般に「善光寺式阿弥陀三尊」とよばれます。
灯明寺は赤城山円応院と号する天台宗寺院で、駿河台に起立、明暦の大火後に現在地へ移転したと伝えます(『天台宗明細簿』)。信濃善光寺の灯明(「不滅の常灯明」と呼ばれる)を受ける寺院として知られ、寺号もそれに由来するように、善光寺との密接な関係がうかがえます。
本像が当寺にもたらされた経緯は明らかでありませんが、江戸時代後期には当寺の本尊としてまつられていました(『御府内寺社備考』)。なお、弘化4年(1847)には本像の開帳が行われました(『斎藤月岑日記』、『藤岡屋日記』)。本像は、区内に現存する善光寺式阿弥陀三尊像としては古いものに属し、また江戸時代の善光寺信仰を考える上でも貴重です。
銅造阿弥陀如来立像及び両脇侍像
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