銅造釈迦如来坐像(天王寺)
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更新日:2024年2月19日
天王寺
平成5年登載
像背面銘文によって、元禄3年(1690)5月、神田鍋町に住む太田久右衛門が鋳造したとわかります。また、願主は未詳ですが、当寺が天台宗に改宗する前の日蓮宗最後の住持・日遼の名が刻されています。
青銅を材料とし、割型の製法で鋳造され、螺髪は旋毛形、肉髻珠・白毫相を表し、衲衣・褊衫を着け、両手を胸前で合掌し、大仏座上に結跏趺座します。大きさは像高296センチメートル、髪際高241センチメートル。なお本像は、江戸期の史料に丈六仏と紹介されていますが、本像に関しては、髪際高を像の高さとしたものです。丈六仏とは、1丈6尺の高さに作る身長を持つ仏像をいい、坐像の場合は、同じ身長の立像の二分の一の高さ、8尺の坐像が丈六です。
本像ははじめ旧本堂右側の地に建てられ、明治7年の谷中墓地開設のため、墓地西隅に残されていたところ、昭和8年現在地に基壇を新築、修理を加えて移され、昭和13年、基壇に納骨堂が設置されました。
本像について江戸名所図会や新撰東京名所図会に記載があり、谷中地域の、さらに江戸・東京のシンボル的な存在だったと知られます。
銅造釈迦如来坐像
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