柏木家文書
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更新日:2024年2月22日
台東区教育委員会
平成26年登載
江戸の時の鐘は、上野寛永寺や浅草寺など、江戸市中の十数ヶ所に設置されていました。時の鐘は幕府によって統括されていましたが、請負という形で、特定の人物や寺社が管理運営を行っていました。請負人は原則として世襲制であり、寛永寺の時の鐘は柏木家が世襲していました。明治5年から6年にかけては、寛永寺と柏木家の間で、時の鐘の所有や請負人の立場について争いがありましたが、結果として寛永寺の主張が認められ、柏木家は従来どおり、請負人として寛永寺の時の鐘を管理運営しました。
本文書は、弘化3年(1846)から明治36年(1903)に作成されたもので、次の14点からなっています。
(1)東叡山時鐘堂由来
(2)東叡山時鐘銘文并起立之儀御尋ニ付申上候書付
(3)日記
(4)時之鐘之儀奉願候書付写
(5)大佛前見守番申付書
(6)上野時鐘堂修繕費月賦御寄附願他
(7)時鐘堂并鐘撞人詰所修繕願他
(8)時鐘堂及附属家共修繕届書他
(9)時鐘堂及附属家共修繕願他
(10)上野時鐘堂修繕願書(草稿)他(一)
(11)上野時鐘堂修繕願書(草稿)他(二)
(12)東叡山時鐘料増額願書(控)他(一)
(13)東叡山時鐘料増額願書(控)他(二)
(14)井戸修繕願書
本文書は近年、台東区立中央図書館が郷土資料として収蔵しました(西浅草三丁目25番16号)。全点の写真と翻刻を掲載した報告書『柏木家文書』も刊行されています。台東区域に関する古文書が区内に現存することは希少であり、本文書は、江戸時代から明治時代における上野寛永寺の時の鐘に関する貴重な資料です。
(8)「時鐘堂及附属家共修繕届書他」より
(1)「東叡山時鐘堂由来」
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