「浅草花やしき」再生計画に関する要望書

提出決定年月日：平成16年3月22日

提出先：株式会社トーゴ管財人

　春暖の頃　貴職におかれましては益々ご清祥のことと存じます。

　さて、このたび、株式会社トーゴの管財人に就任され、会社更生に向けて着実に業務を進められていると伺い、そのご努力に対し深い敬意を表するものでございます。

　日本の遊園地の草分けとして150年を超える歴史を重ねてきた「花やしき」は、区民の憩いの場としてはもちろんのこと、浅草を訪れる多くの人々に感動と思い出、そして夢を与え、浅草の観光、台東区の地域経済にとって、重要な役割を果たしてまいりました。

　この浅草のシンボルである「花やしき」がその運営会社である(株)トーゴ全体の債務超過のため、債権者から会社更生法の適用を申し立てられたニュースは、浅草の一層の振興そして台東区の発展を心より願う台東区議会にとりまして大変衝撃的なことでございました。

　台東区議会はこれまでも国際観光都市台東区をめざして、区民の皆さんと力を合わせながらさまざまな取組みを行い、成果をあげてきたところでございます。雷門地下駐車場の開設やめぐりんの運行、さらには平成17年に開業するつくばエクスプレスにつきましても、浅草駅のホームに降りたったときから、浅草の魅力が感じられるようなデザインを取り入れるように要望し、実現を目前にしております。開通により、今後多くの観光客で賑わうものと予測しており、「花やしき」も、引き続き浅草の、ひいては台東区の伸長発展のために大きく寄与していただけるものと期待していたところでございます。

　管財人におかれましては、花やしきの存続と地元との共生を基本姿勢として再建にあたっているとお聞きし、意を強くしているところでございます。明るさ、面白さ、親しみやすさという浅草の土地柄に合わせた方針を継承し、地域の施設として存続していくことを台東区議会としても、強く希望しております。

　区議会といたしましてその存続・継続のために、可能な限りのご協力をして参る所存でございます。

　引き続き浅草のシンボルとして運営していただけるよう再建に向けてのなお一層のご努力をここにお願いするものです。