紺紙金字大般若波羅蜜多経 巻第四百卅一
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更新日:2024年2月20日
長安寺
平成5年登載
大きさは、縦25.1センチメートル、横870.9センチメートル。表紙に宝相華文、見返しに霊鷲山釈迦説法図がそれぞれ金泥で描かれ、本文は紺紙に銀罫を施し、金泥で写経されています。この形態を持つ経文を中尊寺経と呼び、本図のようにしばしば見返しに釈迦説法図が描かれ、平安時代後期に制作されました。金泥が仏画に用いられはじめるのは中世になりますが、経文のみは例外でほとんどが金や銀の泥で描かれます。宝相華文は、奈良時代に発生し平安時代に装飾文様として盛んに使用された、空想の花をかたどった文様です。
奥州(岩手県)平泉において藤原氏3代が、独自の文化を形成しその遺品が今でも残っていますが、中尊寺経もその一つです。その名は、藤原氏の菩提寺の中尊寺に奉納したことから名付けられました。現在中尊寺には2,739巻が所蔵されていますが、それ以外は一部の寺院に伝来したほかは散逸してしまいました。
本巻子は、三代藤原秀衡が発願した紺紙金字一切経の一つで、典型的な中尊寺経の様相を呈し、優秀な作品です。明治22年に長安寺の所蔵となりました。
紺紙金字大般若波羅密多経
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