紙本著色善信聖人親鸞伝絵
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更新日:2024年2月19日
報恩寺
平成元年登載
報恩寺は、浄土真宗の開祖親鸞(1173~1262)の高弟性信が、建保2年(1214)下総国横曽根(現・茨城県水海道市)に創建しました。のち江戸に移転し、文化3年(1806)現在地に移りました。
報恩寺所蔵の紙本着色善信聖人親鸞伝絵は、全4巻の絵巻物で各々縦29センチメートルほど、横9メートル前後。宗祖親鸞の生涯を詞書と絵で表現したもので、作者は不明ながら室町時代中期から末期の制作です。第3巻冒頭には横曽根報恩寺の墨印が見え、報恩寺の依頼による制作だったことが推定されます。
内容は、親鸞の生涯の中でもとくに転機となった出来事を描き、これを見ることによって親鸞の生涯はもちろん、浄土真宗の教義までをも理解できるように構成されています。
同様の親鸞伝絵は多くの浄土真宗寺院に現存しますが、制作年代が室町時代までさかのぼるものは全国的にも数少なく、本伝絵は貴重な美術資料のひとつです。
法然(左)と親鸞(右)の運命的な出会い
救世観音(中央)の夢告をうける親鸞(廻廊)
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