紙本著色熊谷稲荷縁起絵巻 附、紙本墨書熊谷稲荷縁起
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更新日:2024年2月20日
浅草寺
平成22年登載、同26年指定
熊谷稲荷社は、浅草寺の境内に鎮座した神社で、本社の創建は寛文3年(1663)に熊谷安左衛門(?~1707)が勧請したことによると伝えます(『増訂武江年表』)。
本縁起絵巻は、熊谷稲荷社が創建され、広く人々の信仰を集めるまでの由緒を描いています。ともに保管されている「紙本墨書熊谷稲荷縁起」を元に、宝永4年(1707)に金森権太夫源重隆が施主となって制作されました。詞書は浅草寺の僧、勧行院応順、絵は3代神田宗庭善信(推定)が担当しました。
本絵巻を描いた神田宗庭は、木村了琢とともに江戸時代を通じて東照宮や日光山、東叡山などの堂社の仏画、荘厳に従事した絵師です。『古画備考』によれば、初代神田宗庭宗信から11代が知られています。
本縁起絵巻は、3代神田宗庭善信の作品のひとつで、制作年代の明らかな作品として貴重であり、善信の基準作例として重要です。また、江戸時代を通じて人々の信仰を集めた熊谷稲荷の由緒を伝える歴史資料としても重要で、描かれた熊谷稲荷の社殿は、江戸時代前期の様子を知るための貴重な資料です。
紙本着色熊谷稲荷縁起絵巻
縁起絵巻識語の部分
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