王献之・地黄湯帖
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作品解説 | 中国書法史上、“書聖(しょせい)”として尊敬される王羲之(おうぎし)の第七子であり、父とともに“二王”と並び称される王献之の書。この二人の肉筆は現存していないが、唐時代の精巧な複製が現存している。この作品はその一つと伝えられており、冒頭の“地黄湯”に、書き付けの意味を持つ“帖”をつけて作品名となっている。 新しい嫁が服用している地黄湯という薬湯がなかなか効かず心配し、また、謝生(しゃせい)という人物がまだ帰ってこないことを手紙で問い合わせようとしている手紙である。 みどころは筆使い。画と画をつなぐ連綿線は非常に細いが、強さを失うことなく書かれている。また、連綿線に対して実画は充実した線で書かれており、筆圧の変化に優れた書であったことが想像できる。 |
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