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書道博物館について

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書道博物館は、洋画家であり書家でもあった中村不折(1866-1943)が、その半生40年あまりにわたり独力で蒐集した、中国及び日本の書道史研究上重要なコレクションを有する専門博物館である。

殷代の甲骨に始まり、青銅器、玉器、鏡鑑、瓦当、塼、陶瓶、封泥、璽印、石経、墓券、仏像、碑碣、墓誌、文房具、碑拓法帖、経巻文書、文人法書、など、重要文化財12点、重要美術品5点を含む東洋美術上重要な文化財がその多くを占めている。
こうしたコレクションと、昭和11年11月に開館した当初の博物館建設に伴う一切の費用は、すべて不折自身の絵画や書作品の潤筆料から資金を捻出した。
その偉業は日中書道史上においても特筆されるべきものである。

こうして書道博物館は、開館以来約60年にわたって中村家の手で維持・保存されてきたが、平成7年12月、台東区に寄贈された。
そして平成12年4月に再開館したのが現在の台東区立書道博物館である。

書道博物館は、既存の建物である本館と、寄贈後新たに建設した中村不折記念館からなる。

本館には金石学に密接な関係のある、文字の刻まれた、あるいは書き込まれた収蔵品を常設展示しており、漢字の書法や文字の歴史をたどる上で非常に重要な資料を目にすることができる。
書道という紙本墨書の類を考えがちであるが、それらの原点である金石関係の文字資料を数多く収蔵していることが、当館の大きな特色ともいえるだろう。

中村不折記念館では、碑拓法帖、経巻文書、文人法書等の類を、テーマに基づいた年5~6回の企画展・特別展で紹介している。
また、中村不折記念室を設け、不折の作品やその関係資料を展示している。

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