妊娠前から知っておきたい食事のポイント
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更新日:2024年9月12日
妊娠前から食事は大切です
お母さんの健康と赤ちゃんの健やかな発育には、妊娠前からのからだづくりが大切です。
しかし、若い世代を中心に、朝食を食べない割合が高いほか、1日のエネルギー摂取量も少なく、やせ(低体重)の割合が高いという現状があります。
若い女性のやせや、妊娠期におけるエネルギーや栄養不足は、早産や低出生体重などのリスクを高めることが報告されています。
妊娠前も、妊娠してからも、食事の基本は、特定の食品に偏ることなく、主食・主菜・副菜を組み合わせて、バランスよく食べることです。
将来妊娠を希望する方、妊娠がわかった方は、より一層、毎日の食事を大切にしていきましょう。
※妊娠初期など、食欲のないときには、食べられそうなものを選び、水分やエネルギーを補いましょう。
積極的に摂りたい栄養素
カルシウム(Ca)
カルシウムは、もともと不足している人が多い栄養素です。
特に、妊娠中は胎児のからだをつくったり、出産後は授乳などにより、母体からカルシウムが失われます。
カルシウムが不足すると、将来骨粗しょう症を発症するリスクが高まります。
妊娠前からの積極的なカルシウム摂取を心がけることが大切です。
鉄(Fe)
鉄は、酸素の運搬に必須のミネラルです。
さらに妊娠中は、胎児の成長やさい帯・胎盤中への鉄の貯蔵、循環血液量の増加などに伴い、需要が増加するため、妊娠前より多くの鉄が必要になります。
しかし日本人女性の摂取量を見てみると、推奨される量の鉄を摂れていない方が多いことがわかっています。
葉酸
妊娠中はいつもより多くの葉酸が必要になります。
特に、妊娠に気付く前から妊娠初期にかけては、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを減らすために、通常の食事に加えて、葉酸が強化された食品やサプリメント等から、400㎍/日の葉酸を摂取することが推奨されています。
ただし過剰摂取により、健康障害を引き起こす可能性があるので、摂り過ぎには気を付けましょう。
※神経管閉鎖障害は、葉酸不足だけが原因で起きるわけではなく、葉酸のサプリメント等を摂取することで、必ず予防できるわけではありません。さらに、サプリメント等を摂取したからといって、通常の食事から葉酸を摂取しなくても良いということではありません。
上記の資料を参考に、必要な栄養素を積極的に食事に取り入れましょう。
サプリメントについて
サプリメントは原材料も様々で、品質や規格も一定ではありません。
妊娠中に自己判断で摂取することは控え、かかりつけ医などに相談しましょう。
詳しく知りたい方は、下記のページをご覧ください。
妊娠中のサプリメントの利用について(外部サイト)
魚介類について
キンメダイ、メカジキ、本マグロなど一部の大きな魚には、食物連鎖の関係で水銀の量が比較的多く含まれるものがあり、多くの量を食べ続けた場合、おなかの中の赤ちゃんに影響を与える可能性があると言われています。
妊娠中は、こうした魚の摂り過ぎに気を付け、1週間に1切れ(80g)程度までにすると良いでしょう。
なお、ツナ缶、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、ブリ、カツオなど、日頃よく食卓に出るような魚は、特に注意は必要ないと言われています。
魚介類は、良質な脂質やたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどを豊富に含み、バランスの良い食事には欠かせない食材です。
毎日同じ食材ばかりではなく、色々な食材を組み合わせて、食事に取り入れると良いでしょう。
もっと詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと(PDF:3,605KB)
特に気を付けたい食中毒・食品からの感染症
リステリア食中毒
特に、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモン、ナチュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)などは、リステリア食中毒の主な原因食品となるため、妊娠中は避けた方が良いとされています。
これからママになるあなたへ 食べ物について知っておいてほしいこと(PDF:2,417KB)
家庭でできる食中毒予防の6つのポイント(PDF:824KB)
トキソプラズマ
食事では、加熱が不十分な肉を食べることで感染します。
肉は十分加熱し、ユッケ、馬刺し、鶏刺し、生ハム、サラミ、未殺菌の生乳等の飲用は避けましょう。
トキソプラズマについて詳しく知りたい方は、下記サイトをご覧ください。
先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症 患者会「トーチの会」(外部サイト)
E型肝炎
ウイルスに汚染された野菜や果物、水や氷、加熱が不十分な肉類(特にブタ、シカ、イノシシ)を食べることによって感染します。
特に妊婦中期から後期は、急性肝不全、流産、死亡のリスクが高くなると言われています。
E型肝炎について詳しく知りたい方は、下記サイトをご覧ください。
肉の生食はやめましょう!
妊娠中に限らず、生・半生・加熱不足の肉料理は、食中毒や感染症のリスクが非常に高まります。「新鮮だから安全」ではありません!お肉は中心部までしっかり加熱してから食べましょう。
(例)レアステーキ、ユッケ、馬刺し、鶏刺し、生ハム、サラミ、パテ、加熱不十分なジビエ料理(シカ、イノシシなど)・焼き鳥など
お肉の生食の危険性については、下記ページもご覧ください。
参考になるサイト
食事に関するご相談
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