結核にご注意ください
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更新日:2024年11月15日
結核は過去の病気ではありません。咳が2週間以上続く…そんな時は要注意です!
結核は過去の病気と思われている方もいらっしゃると思います。
しかし、現在でも全国で、年間1万人以上の人が新たに結核を発病し、約1,700人の方がお亡くなりになっています。
東京都では、年間約1,200人の方が新たに結核を発病し、半数以上が65歳以上です。
都内では20代から30代の若い世代の患者さんの割合も高く、結核は若い人にとっても注意が必要な病気です。
台東区 結核啓発チラシ
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台東区 施設・企業管理者向けチラシ
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結核の症状は?
結核の症状は咳、痰、発熱、だるさ、体重減少、胸痛など、かぜの症状によく似ています。
しかし、高齢者の結核では、約半数で咳や痰の症状がみられません。「疲れやすくなった」、「息が切れる」、「やせてきた」などの症状が続く場合も注意が必要です。
念のため医療機関を受診し、胸部エックス線検査を受けましょう!
結核は人から人へうつる「感染症」です。
結核とは、結核菌によって主に肺に炎症が起こる病気です。結核患者さんが咳やくしゃみをすると、飛沫(しぶき)と一緒に周囲に結核菌が飛散します。それを周囲の人が吸い込むことにより感染します。
- 感染することと発病(結核になること)は違います。
多くの場合、結核菌が体の中に入っても、体の持つ抵抗力により追い出されます。しかし、結核菌が追い出されず体の中に残ることがあります。この状態を『感染』といいます。
結核菌は肺の壁の中に閉じ込められ、仮眠(潜伏)状態になっています。症状はなく、周囲の人にうつす恐れはありません。しかし、体の抵抗力が弱った時、体力が衰えた時に、結核菌が体の中で活動をし始めます。
その結果、病巣ができて、咳、痰、発熱などの症状が現れ、『発病』します。
- 結核はうつる病気ですか?
結核にかかっている全ての人が周囲の人に病気をうつすわけではありません。
痰の検査を実施した結果、痰の中に結核菌が出ている時期は、周囲の人にうつす可能性があります。結核と診断された時に、痰の中に結核菌が出ている人は全体の約4割です。痰の中に結核菌が出ていても、適切な治療をはじめれば菌の量は速やかに減り、周囲の人にうつす危険性はなくなります。
- 結核は薬をきちんと飲めば治ります。
結核と診断されても、現在はよい薬が開発されており、毎日服用すれば結核は治ります。薬は症状や年齢に合わせて、3~4種類を組み合わせて服用します。
多くの場合、半年から1年程度治療をします。
治療の途中で薬を止めてしまったり、飲んだり飲まなかったりしていると、薬が効かない耐性菌ができてしまう可能性があります。よって、薬を毎日決められた時間に服用することは非常に大切です。
- 結核の予防
- 年に1回は定期健康診断を受けましょう。
結核は早期に発見すれば、外来通院による治療が可能であり、周囲の人に感染させる恐れが低くなります。しかし、発見が遅れると結核の症状は重くなり、周囲の人に感染させる恐れも出てきます。
風邪のような症状が2週間以上続く場合は医療機関を受診してください。
2. 普段の生活から予防しましょう。
常に自身の健康に気を配ることが大切です。
・睡眠を十分にとる
・適度に運動をする
・好き嫌いをせず、バランスのとれた食事をする
3.BCG接種を受けましょう
BCGは、髄膜炎や粟粒結核(ぞくりゅうけっかく)などの重症になりやすい乳幼児期の結核を防ぐ効果があります。定期接種の接種票が届いたら、1歳までに接種しましょう。
台東区の状況
平成30年から令和4年の罹患率の推移
日本の結核罹患率※は1999年以降減少傾向が続き、令和4年には国・都ともに結核罹患率が10以下となりました。
台東区の結核罹患率は16.7で、減少傾向ではあるものの、国や都の結核罹患率(国:8.2、都:8.5)と比較すると非常に高いことがわかります。
台東区で令和4年に結核と診断された患者さんの数は36人でした。
※結核罹患率とは、1年間に発症した患者数を人口10万対率であらわしたものです。
もし結核の治療が必要になったら
- 保健所では療養に関する支援をしています。
- 結核に関する医療費の公費負担制度があります。(治療費の一部を公費で負担します。)
- 患者さんやご家族の相談を受けています。
- 家族健診、接触者健診を実施しています。
結核は過去の病気ではありません。 結核についての心配や疑問がある方は、下記へお問い合わせください。
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お問い合わせ
台東保健所 保健予防課感染症対策担当
電話:03-3847-9476
ファクス:03-3847-9424