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自殺予防対策

ページID:376922290

更新日:2024年10月16日

台東区の自殺死亡者数の推移

 日本の自殺死亡者数は、平成27年に2万5千人を下回りました。以降も減少が続き、令和元年には20,169人になったものの、令和2年には21,081人と再び増加に転じ、令和5年まで4年連続で2万人を上回っています。その背景にはコロナ禍が影響しているとも考えられています。
 
 台東区では、年によって増減の幅が大きく、令和3年からは増加傾向です。(図1)。人口10万人あたりの自殺死亡者数を表す自殺死亡率は、過去10年間で全国や東京都と比較して常に高くなっています。


図1 台東区の自殺死亡者数および自殺死亡率の推移(R1-R5年)

男女別にみると、どの年も男性の割合が多く、年齢別にみると男性は30代、50代が多く、女性は20代、50代が多くなっています(図2)。
職業別では無職の方が最も多く(図3)、原因・動機を調べると健康問題が最も多く、次いで経済・生活問題が多くなっています(表1)。

※データはいずれも厚生労働省「地域の自殺の基礎資料(平成26~令和5年 確定値)」より算出しています。


図2 年齢別に見た台東区の自殺死亡者数(R1-R5年)


図3 職業別に見た台東区の自殺死亡者の割合(R1-R5年)


図4 原因・動機別に見た台東区の自殺死亡者の割合(R1-R5年)

自殺は、個人の自由な意思や選択の結果ではなく、健康・経済・家庭・勤務問題など様々な要因が複雑に絡み合い、心理的に追い込まれた末の死であると言えます。死にたいと考えている人も、心の中では「生きたい」という気持ちとの間で激しく揺れ動いています。

自殺へと気持ちが傾いている人には、気分や感情、思考や意欲、身体に何らかの「抑うつ症状」が現れます。言葉には表さなくても、「普段と様子が違うな」と感じる抑うつサインがあります。

抑うつのサイン

〇気分や感情
・気分が落ち込む、涙もろくなる、不安感が強い
・気持ちが落ち着かない、イライラしたり怒りっぽくなる

〇思考や意欲
・やる気がおきない、仕事の能力が落ちる、注意力が低下している
・好きなことに興味がわかない

〇身体
・倦怠感がある
・眠れない、寝つきが悪い、夜間や早朝に目が覚める
・食欲がなくなり食べられない、体重が減る

上記のような抑うつのサインが見られたら、体調などを切り口に声をかけ、話を丁寧に聞いてください。
その上で専門の相談機関へつなげてください。

もしも「死にたい」と打ち明けられたら・・・

(1)話を傾聴しましょう

相談してきた人は、生と死の間を激しく揺れ動いています。死にたいという絶望感と生きたいと言う希望を合わせ持っており、「助けてほしい」というサインを発しているのです。「辛かったね」「よく耐えてきたね」と相手の話を受け止めて、しっかり共感してください。
本人を責めたり、叱咤激励したり、世間一般の常識を押し付けたりすることは避けてください。今まで何とか乗り切ろうと頑張ってきた人です。「頑張れ」「逃げてはだめだ」「そのうちどうにかなるよ」という言葉は、ご本人が気持ちを吐き出しづらくなるので避けてください。

(2)相談機関へつなげてください

十分に話を聴いたうえで、解決の選択肢について話してください。専門の相談機関があります。可能なら、相談機関に連絡することを支援してあげてください。つなぐ時は相手のことを第一に考え、できるだけ丁寧に行うようにしましょう。
※下記の相談窓口を参照してください。

(3)治療中の方は、主治医に相談することを勧めてください。

精神科や心療内科に通院している方でも、診察で主治医に自分のつらい気持ちを言えない場合もあります。なるべく早く主治医に相談することを勧めてください。

相談窓口のご案内

(1)お住まいの地区を担当する保健師による相談

・台東保健所保健サービス課 ☎03-3847-9497
・浅草保健相談センター ☎03-3844-8172

・台東保健所保健予防課 ☎03-3847-9405
・浅草保健相談センター ☎03-3844-8172

(3)その他の相談窓口

東京いのちの電話

☎03-3264-4343

東京自殺防止センター☎03-5286-9090
東京都夜間こころの電話相談

☎03-5155-5028

東京都自殺相談ダイヤル 
~こころといのちのほっとライン~

☎0570-087478

よりそいホットライン☎0120-279-338
いのちSOS☎0120-061-338
こころの健康相談統一ダイヤル☎0570-064-556
24時間子供SOSダイヤル☎0120-0-78310
こどもの人権110番 ☎0120-007-110

※それ以外の相談窓口については、下記のリンクをご参照ください。

こころの健康チェック

上記リンク先をクリックして、最近2週間のあなたのこころと身体の様子をチェックしてみましょう。

台東区の自殺予防対策の取り組み

台東区では、区民のかけがえのないいのちを守るため、また区の課題である中高年の健康・経済生活問題を抱えた方への支援として、次のような取り組みを行っています。

(1) 普及啓発活動

自殺予防啓発に関する展示 
 東京都自殺対策強化月間(9・3月)に台東保健所や台東区役所などで、自殺予防啓発に関する展示を行っています。

自殺予防啓発カードの配布

 相談窓口が記載されたカードを区役所や関係機関の窓口で配布しています。

・自殺予防啓発講演会の開催
 年一回、こころといのちに関する講演会を開催しています。
 

(2) 人材育成

・ゲートキーパー養成講座の実施
 ゲートキーパーとは、身の回りの人の悩みや体調の変化に気づいて話を聞き、相談窓口に繋ぐことができる人のことを言います。台東区では、平成22年から区職員、健康推進委員、民生・児童委員などにゲートキーパー養成講座を実施しています。
 職員が出向いてお話をさせていただく出前講座も実施しています。詳細は、下記リンク先をご覧ください。
 ゲートキーパー養成講座の出前講座をご利用ください。
 

(3) 自殺未遂者支援

 医療機関や様々な関係機関と連携し、自殺未遂をされた方の相談に応じながら、再び自殺を図ることがないよう支援を行っています。

(4) ネットワーク強化

・自殺予防対策連絡協議会の実施
 区民のSOSに気づいたら、様々な関係機関が連携して対応し問題の解決に導けるよう、自殺予防対策連絡協議会を実施しています。

お問い合わせ

台東保健所 保健予防課精神保健担当

電話:03-3847-9405

ファクス:03-3847-9424

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