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平成17年度第2回台東区中核病院運営協議会報告

ページID:510505452

更新日:2010年10月22日

平成17年度第2回台東区中核病院運営協議会(平成17年11月24日開催) 報告 

台東区中核病院運営協議会より、評価・検証の結果について第7回目の報告が、平成17年12月8日に区長に提出されました。

評価・検証の結果

(1)病院運営の経済性について

本協議会では、平成16年度の病院運営について、「中核病院整備事業の理念」3に掲げる「医療の経済性」の観点から検証するため、当該年度の医業収支全般及び区による事業支援対象(政策的医療)部門に関する部門別原価計算に基づく収支について、次のとおり評価、分析を行った。

  • 平成16年度の医業収支は、病院の報告によると、約78,757万円の損失があり、前年度よりも54,465千円改善している。また、医業外収支を含む経常収支は、759千円の黒字であり、これは開院以来初めての黒字転換である。
  • これをさまざまな指標を用い財務分析すると、収益性については、「総資本回転率」「固定資産回転率」「売上債権回転率」等の数値が右肩上がりの状況にあり、特に「売上高経常利益率」については、経常収支の黒字転換により、開院以来初めてプラスに転じた。また、成長性については、「売上高伸率」や「労働生産性伸率」等は低下しているものの、安定化傾向にあると考えられる。生産性については、「一人当り売上高」「一人当り人件費」「人員当り労働生産性」「時間当り労働生産性」、「資本投資効率」の各数値が開院以来一貫して上昇しており、生産性向上が伺える。安全性については、「経営安全率」が初めてプラスに転じるなど、改善の傾向にあるといえる。
  • 先に公表された医療経済実態調査(中央社会保険医療協議会実施)では、調査した全国の病院の医業収支全体を平均すると赤字であり、しかも都道府県立病院、市町村立病院といった地域医療の中核病院として、政策的医療を運営する役割を担う自治体病院の赤字が圧倒的に多いという結果が出ている。このような状況の中、たとえば人件費率が50%程度に抑えられているなど、開院後3年目を経過し病院の経営努力が伺える。
  • これらのことから、病院全体の経済性については民間病院としての長所が発揮されているものと判断できる。
  • 部門別収支については、政策的医療の損失額合計は210,684千円であり、昨年度よりも28,814千円改善されている。
  • 政策的医療である緩和ケアについては、手厚い看護体制をとっていながら、専任医師が1名でかなりの努力を行うなど、緩和ケア病床を持つ他病院の多くが赤字を出している中にあって、黒字を出している。
  • 産科、小児科、救急等の不採算医療を抱える中にあって、それ以外の部門については、充床率、回転率、紹介率等を高めるなど、さらに効率的な病院運営を行うことにより、病院経営安定化に向けて引続き努力をされたい。
  • 以上の内容を総合的に勘案し、永寿総合病院に対する中核病院運営費補助金1億円の支出は適切なものであると判断できる。

(2)政策的医療について

  • 産科については、分娩数等の実績は毎年増加傾向にある。現在、永寿総合病院では医師をはじめとする当直体制の維持、助産師の確保に取組まれているが、なお一層努力されたい。
  • 小児科については、永寿総合病院で生まれた子どものうち、どのくらいの割合が永寿で乳児健診を受けているか、あるいは、永寿総合病院で乳児健診を受けた子どものうち、どのくらいの割合が永寿で生まれたのかといったデータを、今後可能な範囲で報告されたい。

(3)医療連携について

  • 医療連携における返送と本来の意味での逆紹介とが不明確であるので、紹介や逆紹介の定義、算出の方法を明確にして報告をすべきである。
  • 今後さらに地域の開業医との病診連携を強化すべきである。

(4)その他の運営について

  • 近年、医師不足は全国的に深刻であり、病院の空洞化を招くなど、病院経営を揺るがしかねない大きな問題となっている。幸い、永寿総合病院は都心区に位置することもあり、地方に位置する病院と比較すれば相対的に恵まれた条件にはある。
  • 永寿総合病院は、区からの事業支援が終了した後も、中核病院として区民から一層信頼されるよう、中長期的な展望を視野に入れて運営することを期待する。

(5)台東区中核病院運営協議会の今後の運営について

  • 中核病院運営が整備理念を実現しているかについて、必要かつ十分な水準で適切に運営報告及び評価・検証が行われるよう、永寿総合病院からの運営報告及び協議会における評価方法の統一化を検討した。
  • 今後は、小委員会においてさらに詳細な検討を行い、「中核病院事業運営評価表」を作成することとした。

   区長は、この報告を受け、平成17年12月19日永寿総合病院に対し、「本報告の趣旨に沿って理念の実践に努められるように」と提言しました。

お問い合わせ

健康課病院担当

電話:03-5246-1168

ファクス:03-5246-1059

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