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災害時の歯と口のケア

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更新日:2023年3月20日

歯と口の健康を保つために

災害が発生すると、避難所や自宅での避難生活により、普段通りの暮らしができなくなることがあります。また、生活リズムの乱れやストレスによって心身に負担がかかり不調が生じやすくなります。
平時のときこそ災害時に備えることが大切です。そして普段通りの生活ができない場合、どのような手入れをしたらいいのか確認しておきましょう。

災害時に起こりやすい歯と口のトラブル

  • 歯ぐきの腫れや出血
  • 歯や歯ぐきの痛み
  • お口の乾燥

歯みがきやうがいができないと 、お口の中の汚れが溜まることで菌が繁殖し、歯ぐきが炎症を起こします。また、むし歯や歯周病にかかっている場合は悪化しやすくなります。ストレスにより唾液の分泌量が低下するとお口が乾き、お口の中の菌が繁殖する悪循環を引き起こします。

全身の健康との関係

細菌やウイルスは手や食事を介してお口から身体に侵入します。そのため、お口の清潔を保てないと風邪やインフルエンザ等の感染症だけでなく、肺炎や呼吸器疾患などにかかる原因となることがあります。特に免疫力の低い高齢者等は誤嚥性肺炎ごえんせいはいえん※にも注意が必要です。命を守るため、災害時こそお口の清潔を保ちましょう。
(※誤嚥性肺炎とは、口の中の細菌などが誤って気管に入ることで起こる肺炎のこと)

災害時への備え

避難バッグに入れるもの
物品 ポイント
歯ブラシ 家族の人数分入れましょう
液体歯みがき 水でゆすがなくても使えるため便利です
ウエットティッシュ 長期保存ができるもので、口の中に使えるものを選びましょう

  • 妊娠中の方
妊娠中は歯肉炎を起こしやすいため注意が必要です。使い慣れた歯ブラシを用意しておきましょう。つわりで歯みがきがしづらいこともあるので、デンタルフロスや歯間ブラシ、洗口剤があると便利です。

  • 入れ歯を使用している方
入れ歯ケースと入れ歯洗浄剤も用意しましょう。入れ歯の洗浄が不十分だと菌が繁殖し誤嚥性肺炎ごえんせいはいえんを起こす恐れがあります。避難時には入れ歯を持ち出すことを忘れないようにしましょう。

災害時の歯や口のお手入れ方法

水を使わない歯みがき

何もつけずに歯ブラシでみがきます。汚れたらそのつどティッシュペーパーなどでふき取りながら、歯みがきをくり返します。歯ブラシがない場合はハンカチやティッシュペーパーなどを指に巻きつけ、歯を拭います。

うがい

ペットボトルキャップ一杯ほどの水やお茶で行いましょう。一回よりも二回に分けた方が効果的です。洗口剤があれば水の代わりに使うことができます。

唾液腺マッサージ

お口の中は通常は唾液で潤っています。しかし、ストレスなどにより唾液の分泌が減少すると、お口が乾きやすくなります。乾いたお口の中は菌が繁殖しやすいため、マッサージをして唾液分泌を促しましょう。

唾液腺の場所は大きく3つあり、耳の下の耳下(じか)腺、顎の下の顎下(がっか)腺、舌の下の舌下(ぜっか)腺があります。

  • 耳下腺
指4本で耳の前のほお骨の下あたりを円を描くようにマッサージする。

  • 顎下腺
あごの骨の内側の柔らかい部分を耳下からあご先へ順に親指で押す。

  • 舌下腺
親指であごの下から舌の付け根を押す。

定期歯科健診に行きましょう

避難バッグの準備のほかにも必要な備えがあります。それは「日ごろから歯科健診に行っておくこと」です。
風邪をひいたときや身体が疲れているときに、歯や口のトラブルが起こることはありませんか。歯が浮いた感じがする、歯ぐきが腫れる、口内炎ができるなど心身の負担で引き起こしやすい症状があります。また、むし歯や歯周病など、痛みがないからといって放置していませんか。これらは、痛みを引き起こすタイミングを選びません。ささいな不調を放置せず、日ごろから歯や口の環境を整えておくことも災害時への大切な備えです。

日頃からの備えとして、ご自身でのお手入れ方法も見直してみましょう。

お問い合わせ

台東保健所 保健サービス課母子成人保健担当

電話:03-3847-9449

ファクス:03-3847-9467

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