名誉区民 朝倉文夫作「生誕」像を上野恩賜公園内に設置しました
ページID:347700258
更新日:2020年7月15日
台東区名誉区民である彫刻家・朝倉文夫(※1)作品の「生誕」像を、台東区立下町風俗資料館脇(台東区上野公園2-1上野恩賜公園内)に設置し、本日7月15日に除幕を行いました。
除幕の様子
写真右から、石塚猛台東区議会議長、服部征夫台東区長、小林一雄朝日信用金庫会長、二木忠男一般社団法人上野観光連盟理事長
「生誕」像は、終戦後の昭和21年(1946年)に制作された、新生日本で立ち上がる若人を釈迦誕生のポーズに重ねた作品で、昭和39年(1964年)のオリンピック東京大会を機に整備された生誕噴水塔(※2)の象徴として、永らく上野恩賜公園袴腰前で上野の街並みに潤いを与え、多くの人々に親しまれてきました。
再び東京でオリンピック・パラリンピック競技大会を迎えるにあたり、台東区における昭和と令和の東京大会の象徴となるよう、不忍池を臨む台東区立下町風俗資料館脇に再設置しました。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、除幕については関係者のみで行いました。
(※1)朝倉文夫 明治16年(1883年)から昭和39年(1964年)
大分県生まれ。明治40年(1907年)に東京美術学校(現 東京藝術大学美術学部)卒業後、下谷区天王寺町(現 台東区谷中)にアトリエ兼住居(※)を構え、本格的に創作活動を開始。第2回文部省美術展覧会に出品した「闇」が最高賞を受賞し世に知られるように。以後、日本彫刻界を牽引する中心的な存在として活躍。昭和23年(1948年)には彫刻家として初めて文化勲章を受章。
(※)朝倉本人の設計によるアトリエ兼住居は、現在、美術館「台東区立朝倉彫塑館」(台東区谷中7丁目18番10号 国指定名勝・国登録有形文化財)として公開。多数の作品やコレクションを展示。
(※2)生誕噴水塔
昭和39年(1964年)7月15日、オリンピック東京大会を迎える際、地元有志で結成された上野美化促進会による美化運動のシンボルとして設置された。平成13年(2001年)、円滑な交通の確保等に向けた上野中央通り地下駐車場の整備に伴い撤去された後、「生誕」像は、朝倉彫塑館収蔵庫で保管していた。
平成5年頃の生誕噴水塔(提供 下町風俗資料館)
区長コメント
本日2020年7月15日、昭和から平成までの長い年月を超え、「生誕」像がこの地に甦ったことを、大変嬉しく思います。
この作品は、1964年7月15日、オリンピック東京大会を迎える際、上野恩賜公園袴腰前に設置され、オリンピックを盛り上げました。噴水と花壇に囲まれるその姿は、上野の街に潤いを与え、区民の皆様に愛されてきました。
蓮の花が見事に咲いた不忍池を臨む、緑に囲まれた上野恩賜公園で、昭和と令和の東京大会の象徴として、令和の新時代を迎えた生誕像を、輝かしい未来に向けて継承してまいります。
「生誕」像設置記念展示
「生誕」像設置を記念し、下町風俗資料館及び朝倉彫塑館では、生誕噴水塔の銘板など貴重な資料を展示する連携ミニ企画展示を開催しています。
- 下町風俗資料館・9月13日(日曜日)まで
- 朝倉彫塑館・9月9日(水曜日)まで
お問い合わせ
文化振興課
電話:03-5246-1145