都区財政調整主要5課題の早期解決に関する意見書
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更新日:2010年10月22日
議決年月日:平成17年3月23日
提出先:東京都知事
平成12年4月、地方自治法等の改正により、都区制度改革が実現し、特別区は基礎自治体として法律上の明確な地位を確立しました。
この法改正により、住民に身近な行政は第一義的に特別区が担い、東京都は、特別区の区域を通じて大都市の一体性・統一性確保の観点から必要と認められる市町村事務を限定して行うこととなり、都区間の役割分担に応じた財源配分の確立が求められました。しかし、都区制度改革の根幹となる都区間の役割分担と財源配分の明確化は都区の合意には至らず、平成12年2月の都区協議会において、東京都知事と特別区長会との間で「清掃事業の特例的な対応期間が終了する平成17年度までに協議すべき主要5課題」が確認されました。
台東区議会は、以後、主要5課題の解決のための都区協議を、強い関心をもって見守ってきました。しかし、実務的な協議が続けられているにもかかわらず、未だに基本的な部分で都区の見解が相違し、また都市計画交付金の課題のように全く議論の進展が見られない課題があり、こうした協議の状況について、重大な関心を寄せるとともに、非常に憂慮しているところです。
また、国の三位一体改革等の大規模な税財政制度の改正は、特別区財政に与える影響は大きく、真の地方分権を推進する上で、基礎自治体としての行財政基盤の強化が求められることになります。
主要5課題の解決は、都区双方が明確な役割分担と財源配分のもとに、住民に対する行政責任を果たす仕組みをつくるものです。これにより特別区は、基礎自治体として、自己決定・自己責任の原則に基づき区民ニーズを適時、的確に反映した施策を展開することができることになります。
よって、台東区議会は、区民を代表し、東京都との交渉にあたる特別区長会を支援するとともに、東京都に対し、下記に掲げる事項を重点として主要5課題の解決に向け、早急に対応するよう強く要請します。
記
1 地方自治法の趣旨を踏まえた都区間の役割分担と財源配分の明確化
2 清掃事業移管時に都が留保した清掃関連4経費の財源を区側の財源配分に反映
3 小中学校改築需要急増に現実的に対応できる財源の確保
4 都区双方の都市計画事業の実施状況に見合った都市計画交付金の確保
5 三位一体改革の影響等も含めた都区財政調整配分割合の拡充
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
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