電力の安定供給に関する意見書
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更新日:2010年10月22日
議決年月日:平成15年6月25日
提出先:衆議院議長、参議院議長、
内閣総理大臣、総務大臣、経済産業大臣、環境大臣
東京電力(株)は、長期的、安定的なエネルギーの確保と地域環境の保全という視点から原子力発電を推進し、新潟県及び福島県内に十七基の原子力発電所を設置して、合計壱千七百三十万キロワットの電力を首都圏へ供給してきました。
しかし、今回、点検記録の虚偽記載が発覚し、立地関係自治体をはじめ国民の原子力発電に対する不安と不信を呼び起こし、ついには全プラントの停止という最悪の事態に至っています。
現在は、地元の理解を得て新潟県の柏崎刈羽六号機・七号機は再開していますが、供給力の減少は深刻な事態であり、これを補うために、東京電力(株)は長期間停止していた火力発電所の再開などさまざまな対策に取り組んでいます。しかし、電力消費が最大になる夏場の電力供給が間に合うかどうかが、大きな問題となっています。
供給不足に伴う停電というような事態になれば、国民生活に重要な影響を与え、わが国の社会経済全体にとっても多大な影響を及ぼすことは明らかです。
さらに、火力発電再開による二酸化炭素排出量の増加は、エネルギー政策の基本目標である環境保全に逆行するものであり、ISO14001を取得し、区をあげて環境に配慮した省資源、リサイクルに努めている台東区として、黙認できるものではありません。
一連の問題の最大の原因は、東京電力の隠蔽体質にあり、東京電力がこの体質を改善し、失われた信頼を取り戻すことが最重要課題であり、東京電力を監督する国は、原子力発電の安全の確保に万全を期すとともに、東京電力の体質改革実現のため監督責任を果たさなくてはなりません。電源立地地域の住民と同じ目線に立ち、何よりも地元住民における安心、安全の確保を最優先に考え、信頼回復に向けた早急な取組みが必要と考えます。
よって、台東区議会は、国会及び政府に対し、東京電力(株)に対する指導・監督の徹底を図り、電力の安定供給と環境保全の確保に向け、運転が再開できるよう強く要請します。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出します。
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